2016年11月30日

岡山県へ、原発事故をきっかけに避難、移住されたすべてのみなさまへ
ほっと岡山からのメッセージ
ほっと岡山では、避難者実態調査を11月初めから行っております。
現在約70世帯の方々からのお声をいただきました。ご協力に心から感謝申し上げます。
ご回答は東日本大震災及び原発事故の影響で岡山県へ来られたすべての方を対象としています。
震災から5年半が経過し、被災地から遠い西日本では東日本大震災関連の報道が少なくなってきました。
時間の変化とともに、避難・移住者ご自身の暮らしや気持ちも、さまざまな変化の中にあると、支援の現場で感じています。
被災県の支援も、避難・移住した先の自治体の支援も、一律ではなくさまざまであり、また避難・移住のスタートラインもそれぞれだったため、その結果支援の差が生じることになりました。
そして、避難・移住した方ご自身が、「自分は避難者ではない」、「自分で決めた移住」、「移住者として暮らしを始めたが避難者であると感じてきた」等、属性のわかりにくさもあり、変化をともなう様子も見受けられました。
実際に、震災及び原発事故の影響で岡山県に暮らしを移した方・移さざるを得なかった方はどれだけいるのか、明確に把握がされていません。
岡山、西日本に限らず全国的にも同様で、実態がわからないまま、現在も必要な支援や、今後必要になるであろうサポートが縮小されてきています。
更に、今までの災害・震災の経験が十分にいかされない限り、「人」が置き去りにされた「復興」となる懸念は大きくなります。
被災県、避難先自治体、国、支援団体も同様に、今そして今後どのような支援が必要となるかを検討するために、どれだけの人が何を思い、どのような環境にいるのか、何を願っているのか、見えるかたちにすることが大変重要です。
被災県のみならず、東北・関東からの避難・移住者が多い岡山県の様子からみえてくることも大きく、今までも各研究機関の調査も多くありました。ですが、実態の数はわからないままです。
既に5年の月日が流れました。
震災・原発事故で何が起こったのか、今どんな様子なのか、「広域避難者」の姿から見える課題を明らかにするため、皆さんのお力をどうかお貸しください。
一人ひとりの「声」がなかったことにならないために。
(ほっと岡山 はっとりいくよ)
調査主体について
ほっと岡山+関西学院大学災害復興制度研究所+山陽新聞の3者で取り組んでいます。
調査結果は、阪神・淡路大震災での県外避難者について研究や提言を行ってきた関西学院大学災害復興制度研究所が集計解析をします。
「避難・疎開研究会」メンバー
川崎医療福祉大学の田並尚恵さんからのメッセージ
研究所の「避難・疎開研究会」メンバーである川崎医療福祉大学の田並尚恵さんからのメッセージです。
「放射能に色がついていれば……」と多くの人が思うのは、放射能が目に見えないためにその被害や影響を十分に確認することができないこと、そして、問題がいつの間にかうやむやにされてしまうことを懸念するからではないでしょうか。
同様のことは、避難者への対応についてもいえます。
東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故の影響により日本全国に避難した人はどのくらいいるのか、実際のところよく分かっていません。避難指示区域からの避難者は避難元の自治体が把握していますが、避難指示区域外の自主避難者については避難元の自治体がほとんど把握していないのです。
このままだと、避難者はいなかったことにされてしまいます。
避難されている方からすれば、震災と原発事故がなければ、住み慣れた地域を離れることはなかったはずで、それをなかったことにはできません。
今回、岡山に避難されている方に調査をお願いするのは、これまで「全国避難者情報システム」に登録していない人がある程度おられること、その人も含めて、どのくらい避難者の方おられるのかを把握したいと考えているからです。
避難者はいなかったことにならないよう、皆様の声を汲み上げていきたいと思います。
どうかご協力のほどよろしくお願いいたします。
(川崎医療福祉大学 田並尚恵)
みなさんの声を待っています。
・震災・原発事故をきっかけに移住したが、避難ではないとお考えの方
・避難区域から避難した世帯の方
・自主避難の世帯の方
・以前他の都道府県へ避難したが、その後岡山県へ避難・移住された方
・避難者情報システムに登録していない方
・一時避難をしたが移住と決断された世帯の方
・東北、被災三県、関東、その他都道府県から、震災・原発事故で避難・移住された世帯の方
入手場所
配布・設置のご協力をありがとうございます!(イベント等でもご協力をありがとうございました!)
1.岡山市北区「自然食コタン 岡大前店」
岡山市北区学南町2−7−13
営業時間:10〜20時
定休日:第一火曜日
2.岡山市北区「自然食コタン 奉還町店」
岡山市北区奉還町1−6−1
営業時間:11〜19時
定休日:第一火曜日
3.岡山市中区門田屋敷「三田医院」
岡山市中区門田屋敷 1-10-21
4.岡山市北区大元駅そば「おいでんせぇカフェ」
第3水曜日
(日時、場所については事前においでんせぇ岡山さんにお問い合わせください。
oidensei.okayama@gmail.com)
5.倉敷市「ほっとハウス」
倉敷市沖新町61-1
開所日:毎週火・水・木曜日、祝日休
開所時間:午前9:30~15:00
お問合せ:電話086−489−0862
6.和気町「やすらぎの泉」
岡山県和気郡和気町衣笠1065−7
7.岡山市北区「ほっと岡山」
〒700-0807 岡山県岡山市北区南方2-13-1
岡山県総合福祉・ボランティア・NPO会館
ゆうあいセンター2F 1号室
電話:070−5670−5676
メール:hotokayama@gmail.com
(送付先をお知らせください。調査票を郵送でお送りします。)
8.岡山市内の公民館
公民館一覧
http://www.city.okayama.jp/oka yama/okayama_00078.html
調査と調査結果公表の流れ
